2015年4月
« 3月   4月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
石田 博/ISHIDA Hiroshi
Sommelier's Note~ソムリエのネタ帳

1969年東京出身。90年ホテルニューオータニ入社。尊敬する先輩に憧れ、ソムリエを志す。94年よりレストラン ラ・トゥール・ダルジャン配属、フランス伝統の料理とサービスを学び、ソムリエとしてのキャリアをスタート。2000年、第10回世界最優秀ソムリエコンクールでは第3位になるなど数々の賞を受賞し、日本でも屈指のソムリエとなる。04年ベージュ アラン・デュカス 東京へ移籍、2008年より同社総支配人就任。2011年2月よりレストラン アイ(神宮前)のシェフソムリエとして勤めるかたわら、ホテル日航東京(台場)、同豊橋(愛知)の顧問も務める。講演、執筆、コンサルティング、教育活動など幅広く活動する


日別アーカイブ: 2015年4月4日

「世界一のワインを目指す」

チリワインレポート最終回は、まだ日本未輸入、ファーストヴィンテージが2009という、超新星ワイナリーを訪ねます。
場所はカチャポアル、モンテスのブドウ畑の丘の反対側ではあるのですが、辺りはその高い丘により、他から遮断されているような環境にあります。
このワイナリーは、北欧人の富豪、アレクサンドル・ヴィク氏が、2005年に「世界最高のワイン、他には素晴らしい環境のもとで、作りたい」という意思をうけて、ボルドーのパトリック・ヴァレット氏によって運営されました。
ヴァレット氏はサンテミリオンのシャトー・パヴィのオーナーだった人です。

現代的な建築デザインのワイナリー

ぜいたくなスペース

美術館のような様相

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2005年にブドウを植樹するまではなんにもなかったという、4,000haという広大な土地、小高い山々の斜面、400haにブドウ畑は点在しており、全部で12の斜面(つまり区画)に分けられ、GPSによるヴィンヤード・マッピング(区画整理、特性の把握)が行われており、その区画にあったブドウを、最適の台木、クローンを選定し、育てられています。

 

 

 

 

 

 

栽培を特に重視しているという、ゴンザルグさん(マーケティング担当)は両親がポムロールのシャトー・ドゥ・サルのオーナーという、ボルドー人です。
植樹率が極めて高く1haに8,000本と、チリの平均の倍以上です。そして、終了は20hl/ha、一本の樹から、1kgほどの収穫と、厳しく剪定を行っています。
ブドウの樹も大変手入れを行き届いており、畑の景観がまさに、ボルドー特級シャトーのようです。

きちんと剪定されたブドウ樹

ゴンザルグ氏

 

 

 

 

 

その上、現在は収穫の30-40%ほどしか、ワイン生産に回しておらず、使わないブドウは他のワイナリーに売ってしまっているいいます。
ブドウが樹齢を重ねて、根をしっかりと下ろし始めたら、灌漑は徐々に止めてゆくとのことですから、チリにありながら、チリではないような、ブドウ栽培が徹底した品質志向のもと行われているのです。
もちろん、ワイナリーも最新設備を施しているわけですが、デザイン、テイスティングルーム、レセプションスペース、厨房まで、ぬかりは全くありません。
ワイナリーはすべて重力を利用した構造に。

ボルドートップシャトー並みの施設

 

 

 

 

最新鋭の選果マシーン

 

 

 

 

 

 

収穫したブドウは、厳しく選果され、ステンレスタンクで発酵、新樽で熟成を行います。
作っているワインは、Vikと名付けれたもののみ。ブドウ品種別、レゼルバクラス、プレステージクラスなどはありません。まさにボルドーグランヴァンと同じフィロソフィーなのですね。
「テイスティングルームはあともう少しで完成しますから」と、広大なセラーで、ブドウ別、区画別にブレンド前の原酒を用意してくれました。

新樽が並ぶ広大なセラー

ボルドー特級シャトーで研鑽を積んだ、ワインメーカー クリスチャン

 

 

 

 

 

2013年に収穫した、カベルネ・ソーヴィニヨンを3区画別に、メルロー、カベルネ・フラン、シラー、カルムネールをテイスティングしましたが、品種の個性が会われているのはもちろんのこと、どれも香りがはっきりと際立っており、味わいは、バランスがよく、スムース、余韻は長く、アルコールの熱さは感じられません。これが樹齢8年のブドウから造られたのかと思うと驚くばかりです。ブレンドされてからが楽しみです。
丘の頂上には、22室のラグジュアリーホテルもあり、ジム、スパ、ビリヤードや乗馬なども楽しめるエンターテイメントも用意されており、このワイナリーが近い将来、世界のトッププロデューサーとしてデビューすることは間違いない、個人的はこんな大袈裟なアピールは好きではありませんが、本当のことなので仕方がありませんね。

カテゴリー: 未分類 |