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石田 博/ISHIDA Hiroshi
Sommelier's Note~ソムリエのネタ帳

1969年東京出身。90年ホテルニューオータニ入社。尊敬する先輩に憧れ、ソムリエを志す。94年よりレストラン ラ・トゥール・ダルジャン配属、フランス伝統の料理とサービスを学び、ソムリエとしてのキャリアをスタート。2000年、第10回世界最優秀ソムリエコンクールでは第3位になるなど数々の賞を受賞し、日本でも屈指のソムリエとなる。04年ベージュ アラン・デュカス 東京へ移籍、2008年より同社総支配人就任。2011年2月よりレストラン アイ(神宮前)のシェフソムリエとして勤めるかたわら、ホテル日航東京(台場)、同豊橋(愛知)の顧問も務める。講演、執筆、コンサルティング、教育活動など幅広く活動する


日別アーカイブ: 2013年1月10日

フランス料理の集大成

12月の華やぎが終わり、年があけると、フランスレストランの厨房は、

ある魅惑的な香りに包まれます。

黒トリュフです。

黒トリュフは、フランス料理のメニューに一年中載っています。

しかし、それらは冷凍もしくは火をいれて貯蔵用に処理されたものか、

夏トリュフもしくは秋トリュフといったもので、黒トリュフとは違ったものです。

厳密には種類も違うものです。

夏トリュフは断面が真っ白

 

冬に旬を迎えるフレッシュの黒トリュフの放つ香りは別格で、

料理にディッシュカバーをした状態でも薫ってくるほどです。

冷凍トリュフやサマートリュフはあくまでも「代用品」であったと言わんばかりです。

ですから、フランスレストランにとって冬は待ちに待った年一度のお祭りのようなものです。

秋から、キノコ、ジビエとフランス料理の醍醐味が次々と旬を迎え、最後に黒トリュフがやってくる。

いわばフランス料理の一年の集大成ですね。

- – - – -

赤ワインの熟成による、究極の香り、それは黒トリュフです。

どんなワインでも上手く熟成すれば黒トリュフの香りになるわけではありません。

鉄分などのミネラルや樹木、土っぽい香りを持ち、渋みのしっかりしたワインが、

ゆっくりと熟成を進めた場合にようやく現れるのです。

ブルゴーニュ、ボルドー、ローヌ、

ピエモンテ、トスカーナ、スペインのリベラ・デル・デュエロといった

銘醸ワイン産地のものが比較的、黒トリュフの香りへ発展してゆきます。

ヴィンテージにもよります。

例えばボルドーのポムロールというワインは黒トリュフの香りを持ちますが、

毎年どのヴィンテージでも黒トリュフの香りになるかというとそうではありません。

本物と黒トリュフと同じく、ワインにおいても、黒トリュフは希少なのです。

黒トリュフを使った料理と合わせるワインはどのようなものがよいかというと、

ポイントは渋みです。

黒トリュフは味よりも香りです。

それに合わせるのが渋みという味わい要素というのは面白いでしょう?

黒トリュフの名産地はフランス南西部のペリゴールと、地中海地方のヴォークリューズです。

ヴォクリューズのトリュフの森

その土地のワイン、ボルドー(南西部)、ローヌ南部(地中海地方)のワインの

渋みの際立ったものとの黒トリュフは格別の相性です。

黒トリュフのスクランブルエッグ


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