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石田 博/ISHIDA Hiroshi
Sommelier's Note~ソムリエのネタ帳

1969年東京出身。90年ホテルニューオータニ入社。尊敬する先輩に憧れ、ソムリエを志す。94年よりレストラン ラ・トゥール・ダルジャン配属、フランス伝統の料理とサービスを学び、ソムリエとしてのキャリアをスタート。2000年、第10回世界最優秀ソムリエコンクールでは第3位になるなど数々の賞を受賞し、日本でも屈指のソムリエとなる。04年ベージュ アラン・デュカス 東京へ移籍、2008年より同社総支配人就任。2011年2月よりレストラン アイ(神宮前)のシェフソムリエとして勤めるかたわら、ホテル日航東京(台場)、同豊橋(愛知)の顧問も務める。講演、執筆、コンサルティング、教育活動など幅広く活動する


日別アーカイブ: 2012年12月2日

シャンパーニュ

シャンパーニュといえば、クリスマスの必須アイテムのうちの一つ。

私が駆け出しの頃(1990年頃)、クリスマスといえば、ホテルのフランスレストランは、

水色の紙袋に入ったプレゼントとともにシャンパーニュで乾杯というカップルであふれていました。

おそらく彼らは、年に一度のワインだったのではないでしょうか?

ワインが今日ほど簡単に手に入らない時代です。

ですが、シャンパーニュだけは日本人の嗜好に合っているのでしょう。

以前も取り上げましたが、シャンパーニュの消費量はずいぶん前から、世界トップクラスです。

「シャンパーニュはなぜお祝いの酒なのですか?」

みなさんもそう言われていることは知っていますよね。

シャンパーニュはフランス北部にあるシャンパーニュ地方から生まれるスパークリングワインです。

もともとは普通のワインを作っており、パリに近いこともあって、当時より人気があったそうです。

その中心都市ランスは、歴代国王即位の戴冠式が行われた地ですから、

フランス人にとって特別な場所でもありました。

それが17ー18世紀、修道士ドン・ピエール・ペリニョンらにより、発泡性のワインが生まれます。

その頃のシャンパーニュは赤とロゼよ中間的な色合いだったそうです。

ペリニョンらは、「どうしたら美しい白のシャンパーニュをつくれるのか」に

心血を注いでいたといわれています。

ですから、彼がドンペリニョン・ロゼをみたら、「なんということだ!?」と驚くことでしょう。

こうして洗練を極めた泡立つワインは、新しもの好きな貴族たちに多いに受け、

夜な夜なパーティーでシャンパーニュがポンポン開けられたそうです。

そんな華やかな(男女が乱れた)シーンを描いた絵画も残っています。

各シャンパーニュメーカーは、そんなストーリーを尊重し、

そしてさらに華やかな場に相応しいワインとなるべく、きめ細かく、

いつまでも立ち昇る泡立ちと、キレイなゴールドの色合いに磨きをかけ、

ブランディングをしてきました。

その結果、シャンパーニュは小説、舞台、映画にしばしば登場、

そして世界のセレブリティたちの御用達ワインとなったのです。

シャンパーニュは生まれる前から、祝いの酒であり、その泡立ちをそなえてからも、

輝かしく、華やかなシーンを飾ってきました。

シャンパーニュは華やかなシーン、特別な気分を盛り上げてくれる、

というのが、一番の魅力のように思っています。


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